国内最強!?のB級スポットは一周まわって哲学だった 【宇和島市】
こんばんは、みやざき(@tkd_kg2)です
突然ですけど、段々畑っていいですよね
急勾配の土地でも効率よく作物をつくれないかと知恵を絞り、工夫を凝らした姿が段々畑です。どんだけの労働力と時間を費やしたのか想像できませんが、並々ならぬ『生』への執着心を感じます。
人が生きるために汗水流して造った人工物が夕焼け色に染まったり、海の色にてより際立ったり、自然の風景に溶け込んでいる景色なんかもう想像しただけでたまりません。
今回せっかく宇和島市に来たのだから遊子のほうまで行って『遊子水荷浦の段畑(ゆすみずがうらのだんばた)』を見て『生』を実感してこようかなと思っていたんですけど・・・
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なんちゅうとこにあるんだ。(笑)
しかもタイミング悪く、スマホのUSBケーブルが寿命を迎えまして、100円ショップを探す&充電で時間をロスしたのと宇和島市をさらに進んだとこの宿毛市で以前インタビューさせてもらっためありー(旅友)と合流することになっていたので行くか行くまいか迷いましたが、時間ぎりぎりで間に合わなさそうだから止めました。
じゃあ代わりに近くの観光地にでも行こうかなと探していると、運良く近場でおもしろそうなとこがあったのでそこに行くことに。
※ここからは卑猥な話になっておりますので、そういうのが苦手な人はオススメしません
道のり
これも何かの縁だよなーと思いつつ歩いていくと看板発見
さらに細い路地を抜けると
「あ、あった。」
目的地の『多賀神社 凸凹寺資料館』
このとき朝の8時前、気持ちのいい天気に恵まれたことに感謝しながら鳥居をくぐると・・・
不思議な形の後光が射してる仏様が安らかにほほ笑みながら僕を迎え入れてくれました
さらに歩を進めると、今度はたぬきの置物です
写真じゃ伝わらないかもしれませんがなんともひょうきんな顔をしてますね
というか、直球すぎてウケる。
これは改行が気になってしょうがなかった
なにげなく振り返るとあったもんですから、つい笑っちゃいました
幸いにもまだ朝早い時間で僕ひとりしかいなかったため、ち〇こ見て興奮した人みたいに思われなかった、よかった。
すでに勘のいい人はお気づきかもしれませんが多賀神社もとい『凸凹神堂』は『性』を実感できるところです。
名前の凸凹もそれぞれ男女のあれとあれを表しています
そして建物は3階まであり、久保 凸凹丸(くぼ あいまる)さんが父・久保盛丸さんの代から収集した国内のみならず世界中の性に関する原始宗教や風俗の資料、芸術品などの貴重な資料が約4万点以上あって、愛媛県指定無形文化財に指定されているので普通にすごいとこです。
鳥居を抜けた瞬間から建物に入るまでにも何十点もの資料が配置されており、久保さんの並々ならぬ『性』への執着心を感じます
凸凹がドッキング、しています。おそらくそういうことでしょう。
残念ながら館内を撮影すると罰金2万円とのことなので、ここからは想像でお楽しみください
せっかくなんで僕が印象に残った資料を各階ごとに紹介しています。
困惑の1階
まず入って衝撃だったのが、壁、天井にびっっっっっっしり張り巡らされた資料の数。
おいおい久保さん、あんた次元が違うド変態だねぇと思うぐらい多い。
大根とか二股の木とか三股の木とか動物の交尾の写真とか松茸とか・・・
あとよろこびおみくじなるものもあったね。
ちなみに1階で一番印象に残っているのがクジラの〇根のはく製です。
最初見たとき、「なにこれ!?大根?」と思いましたが大根じゃなく男〇でした。
イメージ沸かない人は大きな大根を想像していただけたら大丈夫です。まんまあれです。
想像以上に多い資料は久保さんの『性』に対する熱量をあらわし、久保さんをド変態だと思う僕の心のほうが汚く淀んでいるのではないかという思いに駆られます。『性』ってなんなんだ・・・
そんな1階でした
尊敬の2階
2階へ上る途中の階段にもいたるところに、すごいあんなのやこんなのが書かれた資料が貼られています
ここでふと見つけた紙に書いてあったんですが、
男女の営みからは人を生み出すことができ、この働きをもつ男女の凸凹は神を具現化した神聖なもの。(たぶんこんな感じだった、うろ覚え)
なんだこの理屈は。なかなかおもしろいやないかと。
人を生み出す男女の営みは神の働きであり、男性の凸と女性の凹は神に等しい、と。昔からある神社のお祭りごとに男女の凸凹に似せたものが扱われる意味が分かった気がした。
ちなみに2階で印象に残っているのがアン〇ーヘアカタログ
アンダーヘ〇ーはジャングル型、カール型、コケ型などの種類に分けられ、昭和11年から15年にかけて集められた650人の出身、年齢、名前、採取日、ピーーなどのローマ字で書かれた個人情報と実物がセットになって展示されていました。
もしここで自分と血のつながったご先祖様の〇ンダーヘアーとご対面したら、いち子孫としてどんな顔すればいいのだろうかと思いながら眺めていましたが、すべて筆記体で書かれていたので読めませんでした。
底が見えない異常なまでの執着心を目の当たりにし、人は生きているうちにひとつのことをここまで極めることができるのだろうかという思いに駆られます。久保さんだから出来たのかもしれない。
そんな2階でした
悟りの3階
2階は海外の『性』に関する資料中心でしたが、3階ではほぼ日本の資料が展示されていて、浮世絵や春画とかえっちな木彫りがたくさんありました
ちなみに3階で印象に残っているのが菱川師宣の『表四十八手』です
『第二図 君膝枕 キミノヒザマクラ』
『第二十七図 障子越 ショウジゴシ』
カタカナ表記が必殺技っぽい手とマニアックな手の上記ふたつが僕の中でツボでした。
表ということはひょっとして裏もあるんじゃないか!?と気になったのであとで調べてみます。
僕が生まれるよりもっとずっと前から問われ続けている『性』とはなにか。僕ら人間はそう示しあわせたわけでもなく、日本各地。たとえ言語が異なろうともヒトである以上、自然にたどり着く命題。それが『性』とはなにか。
たぶん答えは決まっていないだろう。10人いれば10の解釈が存在していいのだ。
そんな3階でした
まとめ
8時開店から入館し、見終わるころには10時過ぎ、滞在時間は約2時間。
難しすぎる解説だったため、見ないですっ飛ばした資料もあったけどすべての資料に目を通したらほんとに1日居れるかも! と思うくらい濃い密度でした
以前訪れた熱海の秘宝館は普通にえっちなものを集めて展示しているのだが『凸凹神堂』は日本のみならず、世界中の『性』に関するものを集めており、テーマがしっかりしているぶん見ごたえあります。(僕は何を言っているんだろう)
性は
宗教なり
哲学なり
道徳なり
科学なり
生命なり
人生なり
退館し鳥居を出るとなんだかさっきまで見ていた景色とは思えないくらい風景が鮮明に見え、色彩がはっきりしていた。空気が美味しく感じられ、呼吸をする度、僕は生きてることを実感できた。
きっとこのときの僕は今までにないほどおだやかな表情で後光が射していたに違いない。もちろん後光の形は凸だ。
TEL:0895-22-3444
営業時間:8時 ~17時
入館料:800円 (団体割引あり)※未成年者入館禁止
それではまた。