親離れからはじまる子離れ
こんばんは、出発まで1週間をきったため、鳥取で食す最後の晩餐は何にしようか悩んでいるみやざき(@tkd_kg2)です
やりたいことがあるけど、それができない理由のひとつに親の意見や親孝行がどうのこうのとかはよく聞く話で、休学することを周りの人に話すと「親はなんて言ってたの?」とか「よく親の人賛成したね」とか言われることもしばしあります。
休学に関しての話は成人式で地元に戻った際に両親と一度しましたが、今回はインタビューの練習も兼ねて、当時の心境などさらにくわしく掘り下げてみました。
おとうさんにインタビューしてみた
じゃまずは軽く自己紹介を…
宮崎大志(ミヤザキ ヒロシ)です。一史の父親です。
(笑)息子から休学したいと伝えられたときどう思った?
やられたと思った。
え、なんで?
してみたかったけん。
旅を?
お父さん田舎ものやけん。高校卒業して、就職してあんまでたことなかやん遠くのほうとか。
なるほどね。休学っていう選択肢に関しては賛成やった?反対やった?
賛成だけど、まあ条件付きたいね。結局ね、お前が大学行きました。こういうことやりたい、これになりたいって思って大学いきました。
お父さんはお前が何を目指そうがどうでもよかっさ。
だっておとうさん行ったことなかし、わからんもん。それよりも、自分の考えは狭いたい。
うん、それは思う。自分の知ってる世の中ってすごい狭いよね。
いっぱい経験したほうがよかっさ。いいことも悪いことも。悪いことは度合いがあるけどね。
さすがに犯罪とか人に迷惑をかけるようなことはせんけどね。
人間できてないぎ生きていけんよ。そいけん若いうちにいっぱい経験しとったほうがいいと思うっさね。
旅するって思い立つ。休学してまで1年間も旅するってなかなかみんな言い出しきらんやろ。それをお前が言ってきたことがやられたって思ったっさ。
お父さんは正直うれしかったさ。なんでかっていったら、やっぱ度胸がつくと思うっちゃん。
パソコンや携帯、テレビとかばっかしよってもしゃべりきらんたい。大人でも一部やけどすぐ携帯触ってばっかの人もおるしね。
ヒッチハイクするってことは知らない人としゃべらんばいかんやろ。
で、行ったら行った先でさ。宿にしろ、飯食うにしろ。知らない土地で二十歳くらいの若者がしゃべらんばいかんたいな。
そういうことが大事で。度胸がつくと思うっさね。
それをしようとするお前がうれしかったよ。
最初反対するフリしよったばってん、内心くそうって思ったよ。(してみたかったことを息子にされて)負けたって感じたい。
結局せんばわからんもんね。
そういう経験をね。
親が勉強せろ。スポーツがんばれっていくら言ったって。
本人がしたいと思ったことが1番伸びるっさ。ただあんまし突拍子もないこと言ったら、さすがにちょっとまてって止めるばってんね。
その経験が活きるかどうかはしらんよ。
けどやっぱり経験したほうが、「俺はやっぱりだめか」とか「もっと勉強せんばね」とか。いろいろ気づくし気づいて欲しかっさ。
とにかくお父さんはそういうのが好きっさ、冒険っていうとかな。
男ならこじんまりとしとくより元気なほうがよかさ、そっちのほうがおもしろいっさね。
たとえばお父さんが家にずっとおって、なんもしゃべらんかったらおもしろくなかたい、かっこよくなかたい。
人といっぱい会ったほうがよかさ。仕事するにしろ、自分の経験ば人に話せるたい。
お父さんも柔道しよった。釣りもしよった。結婚したころはソフトもしよった。ボーリングもしよった。
ちゅうことはいっぱい友達もできるたい。それがお父さんいいと思うったいね。
ばあちゃん家に寝袋とかあったけど、もしかしてお父さん昔は旅とかしてた?
調川(長崎県)からバイクでやけど途中野宿とかしながら兵庫の友達んとこに行ったね。砂浜にテント張ったら犬からわんわん吠えられながら起きたこともあったよ。
意味もなく遠くに行きたがるわけさ。夜中三時ぐらいに帰ってきてそのまま仕事いったりとかもあったし、そのころはまだ若かったけんね。
就職してからも日曜休みんとき、朝日を見ながら熊本の山並みを走りたいっていう思いだけでバイクでしょっちゅう、うろうろしよったりもしたさ。
今みたいに携帯はなかし、地図だけたい。でも行きよけばなんとなくわかるたい。
だいたいこっちが帰るほうとか、それでガス欠になってとかはあるよ。
けどそれが面白かったっちゃんね。人間なかなか死にはせんさ。
もしお金が無くなっても、交番に寄ってさ、おまわりさんに免許証見せてお金ば借りるとさ。人にはよるやろうけど、相手も人間やけんなんとかなるやろって思ってさ。
じゃあ最後に息子にひとことお願いします(笑)
まあお前がタイにも行くって言っとったやん?
おとうさん最初世界遺産ば友達とかと見に行くとばいねって思いよったけど、
かずが70ぐらいのじいさんと行くって言ったとき、またやられたって思ったさ。
今の若者はなかなか年寄りと話しいきらんよ。人間コミュニケーションできたほうがいいと思うっさ。そがんとばしらん間にお前がしよるって事がうれしかったっさね。
けど1年って約束しとかんと、お前がだらだら楽なほうに逃げていくっていうパターンもあるけん、1年間で絶対戻るっていう約束たいね。
あとちゃんと卒業するっていうのと。楽なほうに逃げるのはいつでもできるっさ。
お父さんは挑戦することは大賛成なわけよ。そいけんなんでもやられたって感じたいな。
最後のひとこと長いね(笑)ほんとにひとこと。
人生1回しかないし、自分が知ってる世の中は狭いけんいっぱい経験したらってこと。死なん程度にね。
わかった。ありがとうございます!
なんやそい(笑)
インタビューを終えて・・・
自分が今まで生きてこれた二十年の間に、知らないところで両親はいろんな苦労をして、だけど子供の前ではそれを見せないように、少しでもかっこいい親でありたいと思って接してくれていたことが今回のインタビューを通して伝わってきたし、自分自身それが言われずともわかるほどまでには成長できてるつもりです。
子供の成長を喜ばない親はいません。
もし両親が自分のやりたいことに反対しているのなら、最初から何を言っても無駄だとあきらめずに、自分が普段の生活で何を感じ、何を思って、これからどう生きたいのか。
面と向かってとことん話しあってみたらいいと思う。
かわいい子には旅をさせよ。
という、ことわざがありますよね。これが作られた当時は子離れからはじまる親離れが一般的だったんじゃないかと勝手に想像していますが、今は逆に親離れからはじまる子離れの時代です。
それは昔に比べるとずいぶん豊かな生活になって、両親と話す時間がスマホやテレビ、ゲームなどに費やす時間へと移り変わっていったからかもしれませんし、思春期特有の反抗期のせいかもしれません。
理由はどうであれ、いつからかあるタイミングで自分の両親と話す機会が減っていっているんじゃないでしょうかね。自分も心当たりがあります。
ということは親からしてみれば、子供の外見ではなく中身の成長っていうのはその時点で止まっており、いつまでも心配されて親の子離れができないのは当たり前です。
だから、面と向かって話す時間をつくり、両親の知らないところでちゃんと自分は成長しているよ。って教えてあげてください。
けんかもいっぱいしてください。
向こうがあきれるほど、しつこく伝えてみてください。
そして親の子離れを促し、さっさと自分の生きたいように生きてくのが一番です。
それではまた